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東亜天文学会 名古屋支部 2009年09月12日(土) 例会模様

例会報告.doc 出席者 12名 吉田孝次、水野義兼、長谷部孝男、伊賀正夫、木村達也、清野千代子、        滝 敏美、河原義則、大倉正敏、角田玉青、鷲見敏郎、池村俊彦 日時  2009年09月12日(土) 14:00〜16:30 場所  名古屋市 中生涯学習センター1階第一集会室 話題 近況報告など 1.東亜天文学界 総会 掛川大会のご案内(吉田)   2009年9月19日(土)〜20日(日)会場:静岡県掛川市美感ホ−ル です。  本日が申し込み締め切りです。参加する方は申し込みをしてください。 2.東亜天文学界緊急評議会の報告(吉田)  8月9日に緊急評議会があり、概要が説明されました。 3.自己紹介  吉田 豊川市  支部長をやっています。当初8cm屈折で惑星の観測から始めましたが、目の調子が悪くて断念しました。  それで、現在は流星を専門にやっております。  池村 名古屋市天白区  本当は彗星、小惑星などもやりたかったのですが、名古屋市内に住んでおり、遠征すると家族に負担が  かかることから自宅に望遠鏡を設置しました。そうすると、惑星しかできませんから、惑星観測に専念  しております。自宅には38cm望遠鏡がありますが、今年2月メッキの不良(厚すぎる)から、再調査、  再研磨、再メッキを行い、9月6日からやっと復活したところです。今日はそのお話をします。  伊賀 岡崎市  特にテーマを決めているものはなく、なんでも手当たりしだいやってみている状況です。  今日は新しく発見した日時計をご紹介します。  清野 三重県津市  若いころは星雲星団をやっていましたが、現在はそれほどの体力もないので、この例会で皆さんの  話を聞くのを楽しみにしております。  滝 江南市  30cmドブソニアン、20cmドブソニアン、アポジーなどの望遠鏡すべて自作のものを使って撮影などしています。  最近では二重星の星図などを作りました。 最近、や座にきれいな二重星をみつけたところです。  長谷部 春日井市  C-11で月面、惑星を撮影しています。  若いころ、ころ広島に住んでおり、佐藤健さんと知り合い惑星スケッチをから天文をやり始めました。  その後、春日井市に移り住みましたが仕事が忙しく天文から遠ざかっていました。定年退職とともに  天文活動を再開しました。  惑星撮影時の色ずれ補正のためのプリズム、1年ほど前から入手していたのですが、このほどやっと  それを使って撮影したので、今日はそのお話をします。  鷲見 名古屋市瑞穂区  天文の好きな友人から、皆既日食ツアー参加を勧められ他のがきっかけです。  これまで、日食だけを専門に見に行ってきました。  2009/07/22の日食で6回目、水野さんと知り合い、このような会合があるとの情報をいただき、  今回始めて参加しました。  角田 名古屋市昭和区  私は皆さんのような天体観測などはなにもしていませんが、古い天文観測の歴史に興味があり、  そのような関係の海外の書物の翻訳などをやっています。
 木村 名古屋市昭和区  特に決めたものはなく、そのとき時の天文現象や、撮影などをやっています。最近ちょっと、腰を痛めました。  河原  愛知県弥冨市  主鏡の自作研磨、モータードライブ、パソコンの修理、など忙しい毎日です。  今はシュミカセのCPの製作のことで頭がいっぱいです。30cmシュミカセを自作しようと思っています。  大倉 江南市  ..... 今は化石を主にやっています。 4.小島信久さんの近況(吉田)  これまで使っていた25cmF5の鏡を再メッキしようと取り外すときに落下し破損してしまいました。  それで出物の25cmシュミカセを入手し、それを架台に載せて、オートフォーカス全自動にしています。  夏はエアコンの効いた自室で、冬は暖房の効いた自室で完全遠隔で操作し撮影できる体制になっていました。  望遠鏡の回りはそれらのセンサーや配線がいっぱいになっていました。
5.流星会議について(吉田)  IAUのC22において流星群の名称について提案がありました。  理科年表には和名を掲載する必要があり、一律に星座名や記号にしてしまっては混乱します。  1972年のジャコビニ群などは彗星名ですが、このときの流星雨を観測をしようということでこれがきっかけで  流星観測を始めた方が大変多い。このほか、四分儀座群(1月4日)などもそうです。  また、群の発見経緯について 眼視観測によるもの 高速シュミットカメラによる観測 ビデオカメラ 電波観測など  4種類の経緯があり、これを同一扱い、同一名称にしてよいか等の問題がありました。  いろいろな検討がされましたが、結局現在のこのままでいいじゃないか という方向で落ち着いたとのことです。 6.渡辺潤一さんの講演について(吉田)  国立天文台の組織構成についてのおはなしを聞く機会がありました。 7.惑星撮影にプリズムを組み込みアダプターを自作して組み込み、撮影してみました。(長谷部) 詳細レポート.docをご覧ください。
8.38cm復活と、プリズムユニットの効果(池村)  滝さんから2008年11月ころ、シリウスの伴星を撮影してほしいとのお話があり、何度か挑戦しましたがどうしても  見えません。土星を撮影しても納得がいくような画像が得られませんでした。38cm主鏡が、どうも良くないと思う  ようになり、2月にメッキが厚過ぎるのではと、調査をお願いしてみたところ、やはり鏡面がおかしいようだとのこと。  メッキをはがしたところ、良くなったが、欠点が見られる(研磨痕で荒れている)とのことで再研磨しました。  アルミメッキは今度は協栄産業の大阪の工場に依頼しました。  約6万円でした。(これで標準よりやや安いようです。)ようやく9月5日にメッキされた鏡が自宅に戻りました。  2月から7月と長くかかりました。  鏡筒に戻して調整し、さっそく、プリズムユニット(今年5月にこの例会で発表したもの)を使用して撮影したのが この木星写真です。予想通り、撮影時にぴたりと色ずれを補正することができたのでソフト的色ずれの微補正は  全くなしで、できました。  少し慣れが必要でしたが、使い心地もよく、絶大な効果に大変感激しました。  プリズムを調整すると、写野内の木星の位置が動き、写野から出てしまいます。  偏角なし色分散のみのプリズムを2枚使用すれば完璧なんですが、試作依頼すると10枚で20万円と高価なため、  私の小遣い銭の範囲での実現は無理だとあきらめました。  偏角の量、方向がフレキシブルに変わるのにあわせて鏡筒を曲げた方が良いのですが、フレキシブルに曲げる  必要があり、実際に撮影中にプリズムの偏角方向や偏角量を感じることができないので、光路にあわせて筒を  曲げる良い方法は思いつきませんでした。しかし2゜くらいまでなら、光軸がずれても問題ないようです。   当面これで満足のいく撮影ができそうです。 配線がいっぱいあるので切れないように要注意です。
9.日食観測について(鷲見) 7月22日の皆既日食は私は小笠原丸で北硫黄島近海で観測しました。今回で6回目の皆既、金環日食ですが全 回とも晴天に恵まれてみることができています。  今回はテーマをもってということで、シャドーバンドを観察しようと、白い大きな布を敷いてその表面を観察 することとしました。 ところが、見えるはずだと注視していたのですが、第2接触の直前と第3接触直後にシ ャドーバンドは見えませんでした。もちろんあたりも見回しました。  なぜ見えなかったのか、他ではどうだったのか、他の船(皆既中心線上)に居た人にも尋ねたところシャトー バンドは見えなかったそうです。ところが皆既中心線からわずかに北に外れた母島丸で観測した人は、シャド ーバンドが見えたと聞きました。この不思議なことを確認したのが、今回の皆既日食の成果でした。  この日食観測に行く前に、国立天文台のアーカイブを調べていたところ、明治時代の皆既日食のスケッチが  見つかりました。良く、こんなに精密に描けるものだと感心しましたが、観測者によって微妙に濃淡の程度が  異なって居るのが気になりました。
10.書籍紹介「星を追い星を愛して」(角田)   ジョンハーシェルの伝記です。   ここ地元名古屋より先に、大阪でこの本を最初に紹介しました。伝記ですが、どのような題名にするか   いろいろな案を考えて「星を追い星を愛して」で決定されました。
11.新しい日時計を見つけました。(伊賀)    均時差が8の字の線として描かれており、かなり正確に正午を知ることができるので、感心しました。
12.ルナーオービターの画像について(木村)   1965年ころにルナーオービターが月面撮影をしました。当時の技術ではテレビ伝送しか方法がなく、  フィルムで撮影し、現像し、テレビカメラで撮影して送信する、それをテレビ受像機に写したものをモザイク  として切り取り並べたため、このような板状の段差がついてしまったのです。  最近、この元のテレビ画像を再処理する試みが行われました。  この画像です。  左側が再処理したもの、右側が当時発表されたものです。 1965年当時にこの左側のような画像が作られていたら  もっと高い評価をされていたことでしょう。 縮小画像  (この画像をクリックすると、元サイズの画像がみれます。)
13.赤道儀用のモーターの紹介(河原)   マイクロステップの回路を使って望遠鏡赤道儀用のモーターを組み立てました。  もし、モーターでお困りの方、相談に乗りますよ。
14.その他   火星、金星を撮影しました。(伊賀)   すばるの食を撮影、合成して仕上げました。 合成したので月の上にも星像があります。(伊賀) 縮小画像  (この画像をクリックすると、元サイズの画像がみれます。3071×2048)   2006 W3 Christensen撮影しました。(伊賀) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  支部長  吉田孝次 GUEST 田中利彦  メンバー 伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、水野義兼、池村俊彦、             岡本貞夫、滝 敏美、河原義則、小島信久、木下正雄、古田俊正、大倉正敏、後藤俊樹 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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