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東亜天文学会 名古屋支部 2010年5月8日(土) 例会報告

天界原稿名古屋支部05月例会報告100508.doc 出席者 6名 田中利彦、伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、池村俊彦 日時  2010年5月8日(土) 14:00〜16:30 場所  名古屋市 西生涯学習センター 第3集会室 議題   1.名古屋支部会計報告(池村)
2.最近の木星。SEBが消えているようです。(池村)  5月1日明け方低空の木星を撮影しました。  大赤斑が目立つなあと思いましたが、そうではなく、SEB(南赤道帯)が消えているので、大赤斑が目立って見えているように思いました。  過去の観測スケッチで1975.8.8の安達さんのスケッチと良く似た状況で今の木星はこれよりひどい状態のように思われました。  2006年OAA名古屋大会のときに発表した、木星に1が現れるという安達さんの観測(スケッチ)がありましたが、それが間近に迫っている  様に思います。  安達さんに連絡したところ、「いよいよですね」と期待されている様子でした。しかし、なぜか他の木星観測者、研究者たちからは何の  反応も無く、一部、「大赤斑が赤が濃くなった様に思う」という程度でした。「1」が現れるなら、8月9月の衝に近い日で晴天の、日本  で観測可能のときに起こってほしいですね。
3.「かぐや」画像データ分析その後(長谷部)
4.初代名古屋支部長 金子先生の思い出の品(伊賀) (1).家庭ミシン用モーター 高校には15cm反射赤道儀が小さなスライディングルーフ式格納庫に設置されていました。地学部員は土日や休日に無関係に部室に出かけ気象 観測や天体観望に熱を上げていました。気象観測用の露場がありその一角に望遠鏡が設置されていました。望遠鏡や赤道儀、格納庫は金子先 生の作品だと思います。運転時計を家庭ミシン用モーターで、プーリーでドライブしていました。 電源はAC100Vで、スライダックで電圧を変えてスピードをコントロールしていました。モーターの振動がひどかったような記憶があります。 そこで豊橋向山天文台まで出かけてこの件について対策をご相談したような気がします。天文台は誠文堂新光社「天文年鑑1957年版」98-99頁 や同「日本の天文台」62-63頁に紹介されています。        
(2).自動地球儀時計の付録「地球約説」 昭和30年代に金子先生による地球儀時計の紹介が新聞(朝日新聞三河版?)にありました。この自動地球儀時計の付録に「地球約説」があり ました。13×19.4cmの大きさの本で、日本語、華語、英語で地球について解説があります。前書きには「明治三十二年七月 豊橋時計製造株 式会社」とあります。時計については「本品は東宮殿下へ・・・」と表紙の前に書いてあるだけで地球の解説書です。 この時計の写真は「TIMEKEEPER 古時計どっとコム」と「骨董 根本商店」のホームページにあります。    (3).吉田神社の偽隕石 国道1号が豊橋市役所の西で豊川(とよがわ)を渡る橋のたもとに吉田神社があります。参道に110cm×80cm×35cmくらいの石がありそこで参道 はこの石をよけて通っています。中学校のころ偽物だと聞いた覚えがあります。 この石について「現代と三河 創刊号(1956) 吉田神社の隕石 金子功」に紹介文があります。岩石学的な研究は「地学研究」第13巻・5号 (日本鉱物趣味の会/日本地学研究会)に『豊橋市吉田神社の影降石(いわゆる隕石)』(新帯国太郎)があるそうです。 2010年03月21日に神主さんにお伺いしたところ、 a.この石に関する由来書はないそうです。昔(年代不詳)真見塚(まみずか)村に隕石が落下したそうです。落下した小さな隕石(数個?)は どこかへ捨ててしまったそうです。そこで今の石を置いたとのことです。 b.この石はここから奥(拝殿側)は神聖なところであることを示しているそうです(実際は鳥居から)。 c.以前は参道に石畳が敷いてありましたが今は取り除かれています。 「吉田神社の隕石」を次のように結んでいます。   子供の頃吉田神社の隕石の一部を盗んだ少年ミルマン氏は故国に帰りトロント大学に入学しドミニオン天文台からオッタワの国立天文台長の 要職についておりますがその主たる研究は流星とその残ガイである隕石でこの道にかけては世界的の権威者として知られておるが博士が隕石 に興味を持った動機が若し吉田神社の隕石だつたとすればこのインチキなる隕石ももつてメイすべきだろう。   
(4).西郷星 西郷星についても新聞に金子先生による紹介記事があったように思います。たぶん1956年の火星大接近に関連して明治10年(1877)の大接近 (視直径24.85秒)時の紹介記事でした。異様に明るく輝く火星は西郷隆盛が星(西郷星)となって現れたと世間の話題になったということです。 9月3日の火星は土星に5度10分まで接近しています。そこで火星(西郷星)と土星(桐野星)を主題にした錦絵が売り出されたという記事でした。 いくつかの解説書があります。    (5).カメラアダプター 昭和40年代の中頃、御園天文科学センターにおじゃましたときに頂いたものです。 望遠鏡側に36.4mmのオスネジと25.0mmのメスネジが切ってあります。36.4mmのオスネジで望遠鏡の接眼部に接続します。25.0mmのメスネジには 接眼鏡を接続します。五藤光学研究所のネジ規格で作られているようです。カメラ側には径42mmピッチ1mmのネジが切ってありアサヒペンタックス のスクリューマウントに接続できます。また、径31mmのフィルター室もあります。   
5.その他  (1)4月30日σScoの星食がありました。(伊賀)   出現を捉えようと狙ったのですが出現時刻をずいぶん過ぎてから、写野内に見つけました。   そのままwebカメラで撮影し、レジスタックスで処理しました。 月面の模様で位置あわせコンポジットしたため、星が線状になっています。    (2)負の屈折率、メタマテリアルについて(池村)   屈折率をwebで調べていたところ、実在物質である。専門に研究している所がある。などの記事を見つけました。   後藤俊樹さんが興味ありそうに思いましたので、メールでお知らせしました。   長谷部:光学的定義からすれば   屈折率は普通、真空を1.0とした比較比率であり、1.0以上で0.9というものはありえない。     水を基準にした場合の空気の屈折率ということなら0.9などと言う値は考えられる。    物質中の光の進行速度が遅い物質に光が斜めに飛び込むと屈折してまがる。したがって屈折率1.0以下のものは真空中の高速より早いことになり、     そのようなものはありえません。   屈折率0 はありえない。   屈折率-0.5 ありえない   屈折率-1.0 は表面反射のことじゃないですか。   屈折率-1.2 はありえない   これがふつうの考え方だと思います。   池村:次回、ちょっと調べてみますね。 屈折率が負の物質はすでに実在する、作ったなどとありますし。   また、どういうことに利用できるんでしょうかね。金星撮影に使えるんでしょうか。   木村:「ひかり」より速いものはありますよ。................................「のぞみ」です。  (3)ギリシャの破綻について(池村)   アメリカの会社にネットでカードでカメラを注文したときに1ドル94円だったのがギリシャ破綻の影響で突如一時88円ほどになりました。   タッチの差で、残念でした。   ギリシャではずいぶん大変なことになっているようですが、日本は借金がギリシャの20倍ぐらいあるんですよね。   あと2、3年後に日本もギリシャのように、または、もっとひどいことになるのでは。銀行預金が全てなしになるとか。   清野:私は戦後、経験しましたよ。貯金もへそくりも全て没収され、大変つらい、悲しい思いをしましたよ。   ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  支部長  吉田孝次  メンバー 伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、池村俊彦、             田中利彦、滝 敏美、大倉正敏、水野義兼 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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