東亜天文学会名古屋支部 2010年8月14日(土) 例会報告

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東亜天文学会 名古屋支部 2010年8月14日(土) 例会報告
2010/8月例会報告(word)

出席者　５名　長谷部孝男、清野千代子、伊賀正夫、木村達也、池村俊彦
日時　　2010年8月14日(土)　14:00～16:00
場所　　名古屋市　西生涯学習センター  第３集会室

発表内容
1.太陽黒点写真で白斑が写りました(伊賀)
　活動領域11089の黒点を7月23日23時18分（UT）にコリメート方式［8cmF15屈折望遠鏡（倍率30倍）とコンパクト・デジタルカメラ
（キャノンパワーショットA620）］で撮影しました。　撮影後画像処理をしてみると。明らかな白斑が写っていました。
　ネットで、太陽活動情報を調べてみましたが、「活動は少なく、穏やか」となっているだけで、この白斑に関する情報は何もありませんでした。
　画像の大きさは東西2'32"、南北1'54"程です。　
  

2.縮小光学系について(伊賀)
　コリメート方式で撮影するとき、カメラレンズより焦点距離の長いアイピースを使って撮影すると　直焦点より縮小光学系が
  得られます。ただし、カメラレンズのＦ値より明るい光学系にはなりません。
　ミューロン210（210mmドール・カーカム）で、直焦点EOS-kiss-Dで撮影したプレアデス５分露出と、
　fl=50mmのアイピースをつけてfl=7.85 F2.6 のレンズのデジカメで撮影75秒露で F=2.6　を比較として並べたものです。
  

  
　説明１．接眼鏡をコリメーターとして撮影する方法がコリメート法である。
　　縮小コリメート法は撮影レンズよりも長い焦点距離の接眼鏡を使って画像を縮小し、撮像素子小さなデジカメなどで撮影する
　　方法である。天文ガイド編「天体ビデオ撮影マニュアル」（誠文堂新光社）の「5 自作可能な縮小光学系のいろいろ」
　　（阿部国臣）によれば、
　（1）縮小率＝撮影カメラの焦点距離÷接眼鏡の焦点距離
　（2）合成焦点距離＝望遠鏡の焦点距離×縮小率
　（3）合成口径比＝望遠鏡の口径比×縮小率
　　　(a)カメラの口径比＞合成口径比（計算値）の時、撮影カメラの口径比
　　　(b)カメラの口径比＜合成口径比（計算値）の時、望遠鏡の口径比×縮小率
　（4-1）計算例1：クールピクス4500
　　　(a)望遠鏡Mewlon210 の焦点距離＝2415mm、口径比11.5
　　　(b)接眼鏡（ビクセンLV50、2インチ型）の焦点距離＝50mm
　　　(c)デジカメのワイド側焦点距離＝7.85mm
　　　(d)縮小率＝7.85mm÷50mm＝0.157
　　　(e)合成口径比＝11.5×0.157＝1.81
　　　(f)4500の7.85mmF2.6は計算上の合成口径比＝1.8よりも暗いので、
　　　　合成口径比＝2.6
　（4-2）計算例2：パワーショットA620
　　　(a)望遠鏡Mewlon210 の焦点距離＝2415mm、口径比11.5
　　　(b)接眼鏡（ビクセンLV50、2インチ型）の焦点距離＝50mm
　　　(c)デジカメのワイド側焦点距離＝7.3mm
　　　(d)縮小率＝7.3mm÷50mm＝0.146
　　　(e)合成口径比＝11.5×0.146＝1.68
　　　(f)A620の7.3mmF2.8は計算上の合成口径比＝1.68よりも暗いので、合成口径比＝2.8

　説明２．接眼鏡との接続法
　　ビクセンLV50、2インチ型接眼鏡のアイカップは52mmP0.75ネジで固定されている。アイカップを取り外してカメラを接続する。
　（1）クールピクス4500：52mmを28mmに変換するアダプター
　（2）パワーショットA620：52mmを58mmに変換するアダプター＋キャノンコンバージョンレンズ用アダプター


3.「春日井暮らしのニュース」(中日新聞の地域版)に掲載されました。(長谷部)
　何かのメデイアで知り「春日井に住んでいる人と知って、調べて電話しました」、と記者から取材の申し込みがあり、趣味で頑張って
  いる人という感じで紹介されました。 

4.７月中から８月上旬、良いシーイングに恵まれました。(長谷部)
　木星のSEBが淡化して、いつ復活するか楽しみですが、明け方撮像しているうちに、梅雨明けから急にシーイングが良くなり、細部まで
  写るようになってきました。
  写る/写らないは、すべてシーイング次第だとすると、ジェット気流の下の日本はちょっと悔しい気もしますが。
  木星、写真内にデータ記載
   

こんなシーイング下では月はどうかと撮ってみたら、これまた感激モノの写真になりました。 
写真ARISTARCHUS.jpg：2010/08/05　19h27m(UT)

写真ARISTARCHUS_O.jpg：上記の円錐図法展開

写真ARISTARCHUS1003.jpg：今年３月に撮ったもの（シーイング最悪）

写真WARGENTIN.jpg：2010/08/05　19h17m(UT)

写真RUMKER.jpg：2010/08/05　19h31m(UT) 


5.７月１９日にご近所観望会を実施しました。
　案内　のようなビラを家の前に１週間ほど貼っておきましたが結局　家内が触れ回ってくれたのが一番効果があって、３０人位の
  方が参加、楽しんでもらえました。
　当初は子供が喜んでくれると期待したのですが、結果はむしろ逆で親御さんの方が、「教科書と一緒」、とか、「テレビで見るのと同じ」
  とか、盛り上がっていました
   
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　支部長　  吉田孝次  
　メンバー　伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、池村俊彦、　　　　　　
　　　　　　田中利彦、滝 敏美、大倉正敏、水野義兼
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