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東亜天文学会 名古屋支部 2014年06月14日(土) 例会模様

                      2014/06月例会報告(word) 出席者 10名 吉田孝次、中谷 仁、伊賀正夫、浅井香代、長谷部孝男、貞永幸代、木村達也、小林 美樹、清野千代子、池村俊彦
日時  2014年06月14日(土) 14:00〜16:30 場所  名古屋市 西生涯学習センター 第三集会室
議題  1.最近撮影した写真の紹介(木村)  三河山間部の天狗棚駐車場で、伊賀さんと一緒に撮影しました。 M16 M13 209P本日の話題キリン座流星群の素です。 夏の大三角 夏の天の川 天狗と星空
2.天体望遠鏡博物館について(木村)  市町村合併などにより、国内各地の学校などで使われなくなった古い中型天体望遠鏡を引き取り、博物館として保存する取り組みについて、 テレビ放映がありました。  ユーチューブ動画 テレビニュース  ユーチューブ動画 15センチ引き取り
3.自作赤道義(長谷部) (1)ドブソニアン用電動赤道義  観望会用に自作したものです。うまく極軸を調整設置すれば、100倍で30分間程度視野に捉えることができます。1時間程度の部分追尾となるので、 位置を戻すためのクラッチ機能を工夫しました。可動範囲を超える手前で、極軸の動きがモータ電源を落とすようスィッチをつけています。   (2)双眼鏡観望補助用簡易赤道義  観望会用に自作したものです。極軸が蝶番になっています。観望会では、分度器のような目盛の部分を手動で一方向に動かすだけで、視野に入れ 続けることができます。上部の長方形の木片に双眼鏡用の架台を2個取り付けることができます。   (池村)この機構の発案は感動ものですね。 (3)ご近所観望会で見せるとよいものは。  毎回、説明用パンフレットを作っています。  あまり専門的なものを見せても理解できないし、よいものであっても写真やビデオより、実物の眼視のほうがはるかに感動する場合があります。  火星で、模様を見せるために写真やビデオを見せるより、望遠鏡で赤く揺らめく円盤像を見せたほうが感激が大きいのを感じました。  私たちも中学の頃、理科の授業で恒星と惑星の違いを習って知ったのです。 など、意見が出ました。、
4.キリン座流星群についての話題(吉田)  209P/LINER彗星に起因する流星ですが、日本流星研究会の観測では、眼視観測で流星の出現はなかったようです。 一方、杉本弘文氏がまとめられたHRO電波観測の速報によれば、対地速度17km/sと遅いにもかかわらず、確実な活動がとらえられていました。 杉本氏のグラフの解説と併せて、HROのデータから眼視観測と同様にZHRを求める方法の紹介をしました。 また、キリン座流星群の出現はカナダの電波観測CMORでもとらえられています。
5.天文関係記事に記載された本について(伊賀)  ・天界2014年6月号219ページの注 にある「星と空」を購読していました。  ・星ナビ2014年7月号に書かれている「戦場に輝くベガ」を入手しました。  ・天文月報1935年28巻第10号に掲載されている桜山隕石について   落下日時 1935年7月7日(日)午前9時少し過ぎ  朝顔の葉に穴をあけて落下したと記録されています。   名古屋市中区下構町1丁目8番地 とありますが、現在の昭和区石仏付近で木村達也さん宅の近くと思われます。場所を特定してみたいですね。   肝心の隕石は戦災で消失したそうです。   後日調査結果(小林、木村、池村) 地名と隕石について  平沢 康男さん(2005年6月12日OAA名古屋大会で発表されたもの)朝顔の葉に穴をあけた写真があります。
  6.変光星関係(中谷)  (1)2014年7月5日に名古屋で変光星観測者会議が行われます。   東京と地方で毎年交互に開催しいていますが、今年は名古屋で行われますので、この機会にぜひ参加されることをお勧めします。 2014年7月5日(土)13:00-17:00と7月6日(日)9:30-12:30まで。場所は名古屋大学東山キャンバスです。1日目の会議終了後は変光星観測者の 懇親会があり、翌日の研究発表に差し支える程度まで盛り上げることとなっています。 2014変光星観測者会議案内  (2)最近の変光星観測の様子について   ・いるか座V339について   発見されてからの減光速度がおそく、遅い新星といわれているものです。   新星などの激変星は近接連星系からなり、高密度の中心星の周りに伴星から流れ込んでくるガスにより降着円盤が形成されており、この 光っている降着円盤を私たちは星として見ているのです。さらに、高密度の中心星がブラックホールの場合、降着円盤から中心星にドッ と物質が落ち込むときにX線が放出され、X線新星として観測されていると考えられています。   (池村)まるで近くまで行って見てきたような、臨場感あふれる解説です。   質:池村 降着円盤を恒星としてみているということは、もし降着円盤の形が見えるほどの近くから眼視すると、電球のフィラメントが 輝いていて形は全くわからない状態で、太陽フィルターを目に当てると眩しいドーナツ状のものが見える という感じでしょうか。   答:中谷 それでよいと思います。    ・たて座R について   普段は5等6等あたりで変光していますが20年に1回 (1996年以来) ぐらい、9等付近まで暗くなります。その様子を捉えたものです。  ・くじら座ミラについて   2014年は、極大が太陽と合近くとなり、極大が観測できない状況となっています。    ・変光星の観測について   一般的なに天文活動では発見という「競争」がありますが、変光星観測は光度を観測、測定し、報告された光度と日時をグラフにすること   により、光度変化の様子が見えてくるので、多くの観測者による「協力」も必要となります。したがって惑星のように、1枚だけ撮影した   画像では、光度変化を捉える目的としては、あまり意味がありません。 変光星観測では、大掛かりな天体望遠鏡がなくてもできることが   多いので、犬の散歩の合間、野球観戦の合間などに手持ちの双眼鏡でホイホイと光度観測している方も多くいます。
7.2014年のふれあい祭りについて  展示スペースをもっと広く確保するよう、要求を出してあります。 後列     吉田           木村           小林           貞永     前列            長谷部          浅井           中谷            池村   ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  支部長  吉田孝次  メンバー 伊賀正夫、浅井香代、長谷部孝男、貞永幸代、小林 美樹、        木村達也、堀洋子、清野千代子、池村俊彦、中谷 仁 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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