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東亜天文学会 名古屋支部 2009年7月11日(土) 例会報告

-------------------------------------------------------------------- 例会報告200907.doc 出席者 7名 吉田孝次、伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、水野義兼、池村俊彦 日時  2009年7月11日(土) 14:00〜16:30 場所  名古屋市 西生涯学習センター 第3集会室 議題 1.ぎょしゃ座εの変光(伊賀)   天文ガイド1月号などにも紹介があります。   2009年8月から減光が始まり、2011年5月ころに元の明るさに戻るという予報となっています。  
2.デジタル一眼レフを使ったアルゴルの測光観測の紹介(伊賀)      現在はDigphot2へバージョンアップされています。   一眼デジカメを使ったアルゴルの測光観測 IRISとDigphot2を使った測光方法  ・デジカメの画像そのままでは誤差が大きく出るようです。   画像処理ソフトでG画像のみ取り出して測光すると良い結果が出るようです。  ・活発な論議が交わされ、次のような結論になりました。   個人個人が撮影したものを持ち寄ってあわせてもよい結果は獲られないと思います。   私たちがデジタル一眼レフで行う場合、カメラ、レンズ、フィルターを同一条件で   さらに、レンズの周辺減光も考慮すれば構図も同じにして 何回も何日も撮影したものを   評価測定し、これを複数持ち寄って、同じような傾向グラフができればよい。
3.デジタル一眼レフを使った望遠鏡のピント合わせ方法の紹介(伊賀) このようなマスクを作って鏡筒先に取り付け、恒星を覗くと   光条が交差するパターンが見られ、ピントが合ったときに光条の交点が一致することを利用して   ピントあわせをする方法の紹介です。   このマスク作成記事はここにあります。    Free Bahtinov Mask Templates    http://www.focus-mask.com/Free_Templates.html 出雲天文同好会 画像投稿BBS にこの関係の投稿がありました。    http://aquarius-net.org/cgi/korobbs/korobbs.cgi    ピントが合っていないときは、縦の線と、少し斜めの線が左右にずれて細長い三角形ができます。    この3本の光条が一点に交差するようにすればピントがあったと判断できるのです。
4.月の大型クレータの東西/南北異方性について(長谷部)   どこへ発表、投稿しようかといろいろな方に相談しましたが、OAAの天界に投稿しました。   かぐやのデータに基づく地形図が完成すると、異方性が有るのか無いのかということは、議論の余地も なくなるかも知れません。   天界用原稿原文
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5.Asteroid Hasebe の天文ガイド記事紹介(水野・長谷部)   天文ガイド2009年8月号にAsteroid Hasebe誕生の記事が掲載されました。   (長谷部)この実物はどれほどの大きさですか、また、いつごろどこに見られるかは、どのようにして調べたらよいですか。   (水野)地心距離、日心距離、光度から推定して大きさは20km程度と思われます。    軌道要素からの位置推算は以下のサイトで 名前か番号(Hasebe または 7240)を四角の枠の中に入力し、   必要な項目に入力して最後の  get*** をクリックすれば 位置推算が表示されます   http://www.cfa.harvard.edu/iau/MPEph/MPEph.html   星図の表示は同じサイトでフオ−マットの種類を指定して 表示された軌道要素をコピ−して 各自の持っている   星図ソフトの小惑星の軌道要素デ−タ−に貼り付ける事で表示出来ます 英文のサイトです。 位置推算を行った結果はこれです。 6.8/21-23鬼怒川で流星会議が行われる予定です。(吉田)   基調講演としての原稿を考えているところです。   1970年代、若かったアマチュアが精力的に観測し、活動し現在に至っていますが、高齢化してきました。   どこでも高齢化は同じですが、体力も衰え活動時間確保も困難となる中、無人で撮影し必要な画像部分のみを   録画し、自宅へ転送するというUFOキャッチャーの装置が活躍しています。   それぞれの時代に合った観測方法を編み出し、流星観測が続けられることを望みます。   という内容にしようかと思っています。 7.皆既日食観測用に試作した三脚装置(水野)   仕込み杖のように本体筒に脚棒3本をたたみ込める三脚を自作しました。   これにカメラ3台を取り付けて撮影しようと思っています。    組み立て前 この筒の中に......    3本の脚を取り出したところです。    これで組み立て完了 雲台部分、脚のねじ切りなど、みごとな工作技術に感心して見入っていました。 皆既日食は、小笠原へ行く予定、船上からの撮影となります。 ゆれ防止対策は何も考えていません。 乗船する船は ふじまる 23、000トン 全長160メ-トルの大型客船です 兵庫大学の公開講座がセットされています 観測予定の場所は 小笠原近海を予定しています 天候によってはかなりの範囲で移動することになっています メンバ-の中には 星の広場 や大阪近郊の天文サ-クルの幾つかの団体が参加されます  持ってゆく機材は一眼デジタルカメラ2台と8センチF5 の眼視用アクロマ−ト屈折(撮影も可) レンズは300ミリF4 と18-75ズ−ム 小型のデジカメも一台(スナップ用)です 帰ってきましたらまとめて報告します。
8.その他  (1) 最近の太陽黒点(伊賀)    太陽黒点1024    7月4日から、久しぶりに大きな黒点が出ていたので撮影しました。    この黒点は7月11日には西側に達し、見えなくなりました。    黒点1024 2009/07/08 05:32:30(UT) 100/100枚を合成    1/100秒 f=7.3mm×16=116.8mm、F/4.1  2048*1536を800*600にリサイズ    Nikon80mm/1200mm/F15 + 指導者アタッチメント + CriterionPL40mm    対物/国際光器4D(102mm)+接眼/KenkoHA15+Kenko PRO ND-8(ともにφ52mm)    コンパクトデジタルカメラCanonPowerShot A620 / ISO50    西村15cm反射望遠鏡用赤道儀(ポータブル・タイプ)  (2)月面「X」を撮影しました。(伊賀)    ****横浜こども科学館のWebSiteから引用****    月面の南緯25.5度、東経1.1度の地点が明暗境界線    (太陽光のあたっている面とあたっていない面の境)となる頃    の1時間ほど見られるのが、この「月面X」です。    望遠鏡で見て、月の南端から北へ1/3ほどいったところに    隣接する2つ並んだ クレーター、アリアケンシスとヴェルナー    (それぞれ約80km、70kmの直径)がみつかります。    その2つ並んだクレーターの並んだ延長方向に「X」が見つかります。    ************************************    私が撮影したもの 次回見られるのは2009年11月とのことです。    2009/05/31 11:53:27UT    Mewlon210/2415 + EM-200 Temma + ToUcamProII    RegiStax5とStellaImage4で処理   ---------------------------------------------------------------------------------------- (3)ハワイのすばる望遠鏡で、流星と人工衛星はピントの位置が異るので画像を見ればわかる     との情報(木村)     長谷部さんが計算してみた結果     ・「すばる」での流星像ピントの件について     1/a+1/b=1/fの式で、すばるの主焦点16.8m(F2)、a=100kmとすると     b=16.80282m つまりfとの差は2.82mmになりました。     カスグラン焦点(F12.2)ですと100mmくらいの差になります。     恒星像とはかなり焦点位置がずれて、像も大きくなり識別できるのでは     ないでしょうか。     ちなみにISS:350km、C-11の焦点距離2800mmで計算したときの結果は     22μmでした。F10ですので像サイズとして2μm。     月の焦点位置に対して若干 後ピン程度にした記憶です。 (4)例会の様子 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  支部長  吉田孝次  メンバー 田中利彦、伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、水野義兼、池村俊彦、             小島信久、木下正雄、岡本貞夫、滝 敏美、古田俊正、大倉正敏、後藤俊樹 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

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