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東亜天文学会 名古屋支部 2010年6月12日(土) 例会模様
天界原稿名古屋支部06月例会報告100612.doc
出席者 5名 吉田孝次、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、池村俊彦
日時 2010年6月12日(土) 14:00〜16:30
場所 名古屋市 西生涯学習センター 第1集会室
議題
1.6月6日OAA評議員会報告(吉田)
詳細内容は天界をご覧ください。
2.書籍紹介 「月のかぐや」(吉田)
本屋で見つけて、衝動的に買ってしまいました。「かぐや」が撮影した画像が多く紹介されています。
3.人物紹介 安藤清さんについて(吉田)
私と同じ会社の安藤清さんと言う方と知り合い、話を聞いてみると天体写真を多く撮っておられるとのことで、星ナビ、天文ガイドで近頃頻繁に
入選しているのを見つけました。
4.はやぶさサンプルリターンについて(吉田)
テレビ報道もありました。予定日時は6月13日23時頃(JST)オーストラリアです。
流星の発光メカニズムの研究ということで、日本流星研究会の上田昌良さん、司馬康生さんが、自費で参加し、落下の様子を観測するとのことです。
5.小惑星「平泉」について(吉田)
関勉さんが「平泉」Hiraizumi(29249)を申請し、IAUに5月29日承認されました。
岩手地方の新聞に掲載されたようです。ここへの新聞記事掲載許可を申請しましたが、許可されませんでした。
コピー配布も差し控えたほうがよさそうです。(池村)
6.負の屈折率の物質「メタマテリアル」について(池村)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
理化学研究所 田中拓男准研究員が担当している。
メタマテリアル(Meta-material)とは、光を含む電磁波に対して、自然界の物質には無い振る舞いをする人工物質のことである。
「メタマテリアル」という語句自体は「人間の手で創生された物質」を示すが、特に負の屈折率を持った物質を指して用いられる。
光学や短波長の電磁波において特徴的な性質を示し、分解能の限界や回折限界の突破が可能とされ、
高分解能レンズ、光ファイバー、バンドパスフィルタ、新種のレンズ・アンテナ、透明化技術などに応用が期待されている。
負の屈折率によって起きるであろう現象の例に示す。 例えば普通の光学的な媒質では斜めに入射した光は入射面で多少屈折されてい
るが、負の屈折率を持つメタマテリアルが媒質となると屈折の方向が逆となり光の経路が「くの字状」に折れ曲がるというものである。
液体状のメタマテリアルは存在しないが、固体では実現されている。
「固体では実現されている」は、マイクロ波での透明的振舞いをする物質とのこと。
可視光線のものはまだ開発されていないようです。
負の屈折率、のほかに、表面無反射、高屈折率(屈折率5.0など)
原理は、透明物質の中にナノサイズ以下のコイルを装置し、屈折率や誘導率を自在にコントロールすることにより、
屈折率0や負の振舞いをさせる..
2009年4月に紹介文がありますが、それ以降は何も無いようです。事業仕分けで停止しているのかも知れませんね。
シーイングの影響や振動の影響を除去できる装置とか...できたらすごいですね。
口径10cm分解能0.001"の屈折望遠鏡 F3に焦点距離0.3mmのアイピースをつけて、1000倍でタイタンの表面模様や、冥王星の表面の
撮影、というようなことが可能になるというなら、すごいですね。
「メタマテリアル」で検索すると、この関係の記事が見えます。
質疑 電波で透明ということはステルスですね。成功したのなら、まず軍事用に利用されるでしょうね。(木村)
X線観測装置は低い角度で反射させる反射板を何枚も並べてありますが、全反射と言っていました。
X線の効率の良い集光機能なども開発されるといいですね。(吉田)
7.マックノート彗星7月の予想図(三品敏郎 横浜)
4月の例会報告の傾きすぎた月の記事を見ていただいた、三品敏郎さん(横浜)から名古屋や木曽川堤防などの位置からの
マックノート彗星7月の予想図を送っていただきました。
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7月1日と10日、日没15分後の北西の空です。
地点は、名古屋(N35:10 E136:55で、新栄付近)です。
C/2009 R1の方のマックノート彗星が、北西の低空に見えています。高度は、1日が10.7度、10日が5.4度です。
そのころ、2等級まで明るくなっていれば、双眼鏡でも見られると思います。
カシミールという山岳展望のソフトで調べると、木曽川堤防(尾西あたり)だと、伊吹山や養老の山々がほぼ2度の
高度、名古屋市内東部で北西の視界が開けている場所ならば、遠くの山がほぼ1度です。
伊賀上野の駅前からだと、北西の山が3〜4度の高度です。
もしも、七月上旬に、梅雨の中休みに恵まれれば、彗星が見える可能性があります。
8-1.木星面の流星?(池村)
6月4日午前6時31分(JST)ころ、木星で、閃光が撮影されました。
Anthony Wesley,Murrumbateman Australia
2010/06/03 20:31:29(UTC)
2010/06/04 05:31:29(JST)
Christopher Go : Cebu Philippines
2010/06/03 20:31.5(UTC)
2010/06/04 05:31.5(JST)
オーストラリアとフィリピンの2箇所で動画として撮影されました。
少し不可解な部分があり、論議の途中で、ストップしています。
(閃光の位置がわずかにずれている様に見える、時刻が数秒のところで一致が確認できない)
オーストラリアの動画をコマ送りでじっくりみたところ、
長ーーいしずく状の爆発消滅...ではなく、 どちらかと言うと
流星の明るいものとそっくりの光度変化をしているように見えました。
主発光の前にわずかに発光があるようです。位置の移動は見えません。
木星表面の100kmは0.022"なので地球からの撮影では移動の確認は無理です。
この後、この付近での木星表面の衝突痕は何も見つかっていません。
このオーストラリア Anthony Wesley の撮影した動画は、元は50fps のものですが
閃光の部分だけを25fpsで25秒間にしたものが公開されています。
私のパソコンではうまく扱えなかったので、フレーム単位に取り出しはできませんでした。
流星 または..火球 に近いもので、大気中で燃え尽きたのではないかと言う人もいます。
私もそのように思います。
木星面上の流星 ということで、一度ご覧ください。
ご意見をください。
オーストラリア Anthony Wesley のもの AVI 46MB
http://alpo-j.asahikawa-med.ac.jp/kk10/jupiterimpact.avi
フィリピン Christopher Go のもの wmv 140KB
http://alpo-j.asahikawa-med.ac.jp/kk10/jupiterimpact.wmv
掲載場所は
月惑星研究会 / 木星観測 / 6月3日のページで、ここです。
http://alpo-j.asahikawa-med.ac.jp/kk10/j100603z.htm
8-2.6月3日(UTC)の木星面IMPACT考察(長谷部)
もう少し解説。
9-1.最近撮影した土星、木星(池村)
9-2.最近撮影した木星(長谷部)
10.かぐやの月面データの分析状況その3(長谷部)
クレータの形態的調査には、放射状の断面を取ったほうがよさそうと思い、ソフトを修正しました。
また比較的破壊の少ないコペルニクス代のクレータを選び(133個)測定し、統計的な調査をはじめましたが、まだ結果が出ません。途中経過です。
リムが崩落して、中央部が埋まったという想定で、元のクレータ深さを計算することが出来ないか考えていますが、・・・・。
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支部長 吉田孝次
メンバー 伊賀正夫、清野千代子、木村達也、長谷部孝男、池村俊彦、
田中利彦、滝 敏美、大倉正敏、水野義兼
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