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東亜天文学会 名古屋支部 2024年03月09日(土) 例会模様
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参加者:長谷部孝男、今枝優、小林美樹、貞永幸代、木村達也(5名、内会員3名)
場所 名古屋市 西生涯学習センター 第三集会室
主な話題:
1. 話題いろいろ (今枝)
(1) 最近発見された彗星の軌道要素
(2) 短周期彗星の分類について
2. 話題いろいろ(長谷部)
(1) 月面探査機 SLIMについて
太陽光の状態が戻る2月25日に予想通り再度通信が復活し今後とも期待が持てそう。
2月26日には着陸に関する工学的な成果のまとめ報告があった一方、科学的な成果は研究者の論文発表まで少し
時間がかかりそうである。
目標地点としてSHIOLIクレータ選定理由の解説資料を作成したので紹介したい。
(2) 天界3月号に記事掲載
月から見た地球を含む星空の見え方を詳しく再度考えてみました。
(3) 衝撃波について
先月例会のインフラサウンドに関する小林さんの報告中で質問をしましたが、長谷部の衝撃波に関する理解が
誤っていて無駄な議論をしてしまいました。
音源が音速に到達した時点で、音波の波面が重なるために発生と理解していて、音速を超えてしまうと状況は
変わるので衝撃波は消えると考えていました。
この理屈だと衝撃波は音源の進行方向にしか伝わらないので矛盾します。
衝撃波とは粗密波の第1波が伝わる前に音源が到達して発生する圧縮波ということで、円錐形の波面が作られ
地面に到達する形は楕円になると理解できました。
(4) 第159回 「福井教室」on Zoom(2024年2月24日)名古屋大学 福井教授
アタカマに設置した「なんてん」での4つ主な発見・成果;
@大小マゼラン雲の完全検出:分子雲進化とその時間スケールを導く
A銀河系中心部に磁気浮上ループを発見:40年を経て理論的予想を検証
Bガンマ線超新星に付随する分子ガスの発見:100年を経て宇宙線陽子の起源解明に貢献
C分子雲衝突による大質量星形成の発見:巨大質量星の起源解明
このうちCは論文引用も増え巨大星形成論で避けられない概念になってきたのに対し、
Aについては著名学者による異説がまかり通っている状態だとして、持論の解説やそれを裏付ける最近の
シミュレーション結果などの説明があった。
(5) 肉眼太陽黒点
肉眼太陽黒点が出ているとの情報がNet上にあったが長谷部には確認できなかった。
昔の日食時に入手したbaader planetariumフィルター+ムーングラスを使用した。
8X22mm双眼鏡(同フィルター付き)では半影部や周囲の小黒点も含め十分確認できた。
(6) 中日新聞の天文関係記事
2月10日〜3月8日の4週間で27件。
H3 2号機の打ち上げ成功関連10件、
スペースワン打ち上げ予定・ノヴァC関連・古川飛行士帰還・SLIM関連 各2件、
ビジュアル星空大全(広告)・素粒子ニュートリノ実験・プラネタリウムでゆったりヨガ・
TAO解説・ブラックホール 予想以上に存在か・超新星爆発 残骸には中性子星・
「だいち」についての解説・中日文化センター講座紹介 各1件、など。
3. You tube から(木村)
Tou tubeにマウナケアで撮られた人工衛星の落下の動画がありました。
4. 高校入試問題から(今枝)
「地球から見て三日月の時、月から見て地球はどのように見えているか」という高校入試問題が出ていました。
5. その他
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支部長 木村達也
メンバー 吉田孝次、伊賀正夫、長谷部孝男、貞永幸代、
小林 美樹、中谷仁、今枝優、土合加津代
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